
身近な「笑える」フェイクニュースから始まった気づき
「また出た」— SNSでひろゆきさんを騙る怪しい広告を見つけた時の率直な感想でした。
顔に不自然なアザが施された写真と「本当にやばい!削除される前に!」という煽り文句。しかし、そのアザはどう見てもメイクにしか見えません。照明も質感も「加工しました」と主張しているかのようです。
実は、これまでにも同じ手口で孫正義氏やタモリさんの名前が悪用されたフェイクニュースを見てきました。特にタモリさんの時は「これは絶対におかしい」と強く感じたのを覚えています。
一見すると「笑える」詐欺広告。しかし、この経験が私にとって大きな学びの入り口となりました。
フェイクニュースの「王道パターン」
これらの事例から見えてくる共通点があります:
1. 有名人の不正利用 孫正義氏、ひろゆきさん、タモリさん…知名度の高い人物を使えば注目を集められる。
2. 不安と焦りの演出 「削除される前に!」「極秘情報!」といった言葉で冷静な判断を妨げる。
3. 怪しいサイトへの誘導 「rocketeblan.jp」のような聞いたことのないドメインは警戒信号。
4. 不自然な加工や演出 やりすぎ感のある画像や「徹子の部屋で放送事故」のような劇的すぎる設定。
5. 曖昧な発信元 「Indolore」「久志原久影」など、実在が疑わしいアカウント名や執筆者名。
冷静に見れば違和感だらけなのに、権威ある名前や不安を煽る文句に惑わされてしまう。これがフェイクニュースの巧妙さです。
私の迷いと「違和感」を信じる大切さ
正直に言うと、最初に孫正義氏のフェイク情報を見た時は迷いました。「もし本当だったら…」と思い、サイトを見に行ったこともあります。
でも、「どうかなぁ」という違和感を信じて、一度立ち止まりました。そしてタモリさんの件で感じた「これはおかしい」という直感。この「あれ?」というサインを見逃さないことが、その後の同じ手口を見破ることに繋がったのです。
AIとの対話が教えてくれた新しい視点
最近、AI(Grok)と対話する中で、フェイクニュースについて新たな理解が生まれました。
AIとやり取りしていると、情報がどのように組み合わされ、「それらしく」見せかけることができるのか、その仕組みが感覚的に分かってきます。画像生成AIが不自然な画像を作るように、偽情報も「それっぽい要素」を組み合わせて作られる。
AIとの触れ合いを通じて、「この情報のここが不自然かも」といったポイントに気づきやすくなった感覚があります。AIとの対話は、私たち人間の感覚を研ぎ澄ますヒントを与えてくれるのかもしれません。
笑えない現実:フェイクニュースが作る分断と戦争
日本では「笑える詐欺広告」として片付けられることも多いフェイクニュース。しかし、世界に目を向けると、その影響は深刻です。
ロシアとウクライナの戦争では、フェイクニュースがプロパガンダや世論操作の道具として使われています。私たちがニュースやSNSで目にする情報が、実は誰かの意図によって巧妙に操作された「偽物」かもしれません。
フェイクニュースは人々の認識を歪め、対立を煽り、悲劇を助長する力を持っています。日本の「笑える」フェイクニュースも、世界の深刻な情報戦争も、根は同じ問題なのです。
不完全だからこそ、協力して真実を探る
人間は完璧ではありません。私も、どこかで偽の情報に騙されているかもしれません。
AIも同様です。過去のデータを基に学習するため、そのデータに偏りや誤りがあれば、ハルシネーションや不正確な情報を生成することがあります。
しかし、この不完全さこそが重要な気づきを与えてくれます。
人間には直感と経験による「違和感」を感じる力がある。 AIには大量の情報を整理し、パターンを見つける能力がある。
この両方を組み合わせることで、フェイクニュースを見破る力を高められるのではないでしょうか。
あなたも気づけるはず
大切なのは、完璧であることではなく、「騙されないようにしよう」と意識し、「真実を見極めよう」と努力する姿勢です。
情報過多な現代だからこそ、流れてくる情報を鵜呑みにせず、一呼吸置いて「これは本当だろうか?」と疑問を持つこと。あの「違和感」に気づく力を大切にすること。
そして、AIとの対話を通じて情報の「作り方」を知れば、その「偽り方」も理解できます。早めにAIに触れてみるのも、フェイクニュース時代を生き抜く手がかりになるでしょう。
「この記事、何かおかしい?」と質問すれば、AIは明確な回答をするでしょう。

最後に:協力することの大切さ
フェイクニュースは、一人で完璧に見破る必要はありません。人それぞれ得意な分野があり、気づくポイントも異なります。
誰かが「これ、おかしくない?」と声を上げ、別の誰かが「確かに、ここが変だね」と応える。そんな協力こそが、真実を見極める最も確実な方法かもしれません。
不完全な私たち人間と、不完全なAI。でも、だからこそ互いの得意分野を活かし合い、協力して真実を探っていく。
あなたも、身の回りのフェイクニュースに気づいた時、その「違和感」を大切にしてください。そして、その気づきを誰かと共有してみてください。
私たちは一人ひとりは不完全でも、みんなで力を合わせれば、きっと真実に近づけるはずです。
あなたは、このような偽情報に気づけますか?
そして、これからの時代、情報とどう向き合うべきか、気づく必要があるのではないでしょうか?

