
作品情報
- 監督: マノエル・ド・オリヴェイラ
- 出演: ルイス・ミゲル・シントラ、レオノール・シルヴェイラ、ディオゴ・ドリア
- 上映時間: 99分
- 鑑賞日: 2024年12月6日
- 鑑賞場所: シネマテークたかさき
予定外の鑑賞
本来は『ブルーボーイ事件』を観る予定でした。
しかし当日は舞台挨拶があり、残念ながら満席だったため観ることができませんでした。
せっかく来たのだから何か観て帰ろうと思い、事前に映画.COMで「ミュージカルなのにホラーで、しかもとても緩い」という評価を見ていた本作を選びました。
劇場は予想以上に混んでおり、評判の高い作品なのではないかと期待が高まりました。
※『ブルーボーイ事件』は後日鑑賞しましたので、別記事で取り上げる予定です。
あらすじ
マルガリーダとアヴェレダ子爵の婚礼の夜。子爵は自らが人間でないことを告白します。それを聞いたマルガリーダは錯乱し、厳粛な雰囲気に満ちた貴族たちの晩餐会は驚愕の事態へと展開していきます。
人間、動物、機械などあらゆる境界を超越し、奇想天外なユーモアが炸裂するオペラ・ブッファ(喜劇的なオペラ)映画の怪作、と紹介されています。
タイトルの意味
『カニバイシュ』は「人食い」を意味します。
英語の「カーニバル」も連想させるタイトルです。
この言葉を聞いて、私はカニバリズムという概念を思い出しました。
数年前にNHKで観た「ネアンデルタール人はなぜ絶滅したのか」という番組で初めて知った言葉です。
番組では、ネアンデルタール人の人食いは宗教的な儀式の一環として行われていたと説明されていました。
単なる食人ではなく儀式であったという点に、当時の私は少しだけ安心したのを覚えています。
もちろん、現代人の感覚からすれば違和感がありますし、同種を食すこと自体、健康上も倫理上も問題があります。
しかし宗教的な儀式を持っていたという事実は、彼らが現代人に近い精神性を持っていた証左なのかもしれません。
では、この映画も人食いの話なのだろうか。そんな疑念を抱きながら鑑賞を始めました。
鑑賞の顛末
結論から言えば、私はこの映画を十分に楽しめませんでした。
本作は終始ミュージカル形式で、登場人物たちが最初から最後まで歌い続けます。
常に歌が流れ、字幕を追い、ウトウトし、やばいと思って目を覚まし、また字幕を追い、またウトウト -この繰り返しでした。これでは「観た」うちに入らないでしょう。
ただ、印象的なシーンがありました。
子爵が自らを人造人間だと告白し、劇中で手足を外してしまう場面です。
当初「人食い」というタイトルから想像していた内容とはまったく異なる展開でした。
この告白に衝撃を受けたマルガリーダは、その場で飛び降り命を落とします。
それにショックを受けた子爵は、暖炉に飛び込んでしまいます。
これらの展開は確かに衝撃的でした。
しかし、最後まで「この映画は何が言いたいのか」という疑問は残り続けました。
正直な感想
面白かったかと聞かれれば、正直に答えるなら「面白くなかった」です。
楽しめたかと聞かれれば「楽しめなかった」です。
むしろつまらなかった、と言わざるを得ません。
名作と言われるにはそれなりの理由があるのでしょう。
ただ私には、敷居が高かったのかもしれません。
そもそも、ミュージカルが好きかと聞かれると、それはちょっとないというのが私の率直な回答です。
これは完全に私の好みの問題だと思います。
ミュージカルやオペラ・ブッファという形式に親しんでいる方には、また違った楽しみ方ができるのかもしれません。
反省点
この記事を書くのに時間がかかったのは、映画自体があまり楽しめなかったこともありますが、それ以上に言葉が見つからなかったからです。
普段、私は比較的幅広く映画を観ているつもりですが、すべてに対して完璧な鑑賞記を書けるわけではありません。
今回のように時間をかけても、質の低い記事になってしまうこともあります。
もう少し下調べをしてから鑑賞すべきでしたし、入場料も安くはありません。
その点は反省すべきだと感じています。
余談: シネマテークたかさきについて
シネマテークたかさきには10年以上通っています。私にとって最も多く映画を観ている映画館かもしれません。
ただ、最近少しだけ気になっていることがあります。
この映画館は当初、一日に3本ほどしか上映していませんでした。
その後、二館に増えて一日5本ほどになりました。
当時は同じ映画を一日に3〜4回、時間を変えて上映していたので、都合に合わせて選ぶことができました。
しかし最近は、一日に異なる映画を10本ほど上映しています。
一つの映画の上映回数が減り、一日一回しか上映しないことも多くなりました。
そのため、以前に比べて見逃してしまう映画が増えた気がします。
観たい時間に観られないことが増えたので、少しだけ愚痴を言わせていただきました。
改善していただけると嬉しいです。
※鑑賞日は12月6日で、上映期間は12月5日〜11日だったため、この記事執筆時点では既に上映が終了している可能性が高いです。