ビジョンと目的意識の違い
ビジョン
将来実現したい大きな理想や全体像。遠いゴール（夢や志）にあたります。
「どこに行きたいのか」「何を目指しているのか」を示します。
目的意識
今、そのビジョンや目標のために「なぜ自分/私たちはこれをやるのか」。
つまり行動や方針の"理由"や"存在意義"を自覚することです。
私たちの想い
仕事が生きがいである、と言える世の中が一番素敵だと思います。
働けることが社会の一員であることの証であり、壮大な言い方をすれば生きる意味でもあります。
だからこそ、リーダーには明確なビジョンと目的意識を持ち、それをチームと共有する責任があるのです。
具体例１：営業チームのリーダーの場合
ビジョン
「私たちは、お客様にとって"困ったとき最初に相談される存在"を目指します」
「自社のサービスを通じて、地域の働く人々の生活をもっと豊かにする」
目的意識
「今月この新商品を拡販するのは、お客様の課題に徹底的に寄り添い、相手の期待を超える提案を実現するため」
「毎週の振り返りミーティングは、メンバー全員が学び合い、日々成長するチームを作るために行う」
具体例２：福祉・介護チームのリーダーの場合
ビジョン
「利用者様一人ひとりが"自分らしい人生"を生きるための支援ができるチームでありたい」
「地域で一番"安心と信頼"を寄せてもらえる施設を目指す」
「適当な寄り添いをしない。同じことを何度も言わない。感情的にさせない」
目的意識
「日々の記録を工夫して細かく残すのは、ご本人の小さな変化やご家族の安心につなげるため」
「地域イベントへの参加は、利用者様が社会とのつながりを持ち続けていただくため」
具体例３：ITプロジェクトを率いるリーダーの場合
ビジョン
「みんながワクワクする新しい体験を生み出す製品・サービスを開発したい」
「常に新しいものに触れ、積極的に学び続ける文化を築く」
目的意識
「ユーザーインタビューを徹底して行うのは、本当に役立つサービス開発にこだわるため」
「細やかにスケジュールを共有するのは、全員が迷わず安心して開発に集中できる環境を作るため」
身近な具体例
例１
ビジョン：「部署の枠を超えて助け合える会社を作りたい」
目的意識：「他部署と積極的に交流ミーティングを行うのは、情報共有と協力体制を早めに築くため」
例２
ビジョン：「身近な人の幸せを最優先できるリーダーでいたい」
目的意識：「日々、皆に"ありがとう"や"頑張ったね"を声に出して伝えるのは、信頼関係の土台を作るため」
まとめのポイント
ビジョンは「大きな志」や「未来の姿」→抽象的・理想的でOK
目的意識は「いま具体的にやる理由」や「日々の活動の意義」→具体的・納得感が高い
どちらも「言葉で頻繁に伝える・チームで共感する」のがリーダーの役割です。
ビジョンがあるからこそ日々の仕事に意味が生まれ、目的意識があるからこそ行動に迷いがなくなります。
